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小沢歯科クリニックのブログ
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2025年12月11日
口の中にカビが生えている方、結構いらっしゃいます
口の中にカビが生え、そのカビに悩まれさている患者様が立て続きご来院されました。
「口の中にカビ?」そう思われる方は多いと思います。口腔カンジダ症という疾患で、あるきっかけで主にカンジダ・アルビカンスと呼ばれるカビが口の中に生えます (注:舌背が白いのはあまり気になさらないでください)。
まずどのような症状で患者様がご来院されるのか。
A 口の中 (舌や頬粘膜、歯肉など) がひりひりする。
B 味がおかしい。
主に理由はこの2つです。
誤解の無いよう先に述べますが、カビが生える理由は、歯ブラシをせず、口の中が汚いというだけではありません。むしろ、その他の理由が要注意です。事実、当院にご来院された患者様は、口腔内への意識レベルは高く、口腔内清掃は徹底されておりました。
では、「口腔内の清掃不良」以外にカビが生える主な理由は
①唾液量が少ない
原因:a 老化、b 膠原病 (こちらは要注意です)など
②免疫力が低下している
原因:a ステロイドや免疫抑制剤の使用、b HIV感染など
③口腔内の細菌バランスが崩れる
原因:抗菌薬 (細菌に作用する薬) の使用など
(カビは細菌ではありません。カビと細菌はライバル関係にあると想像してください。抗菌薬を不適切に使用すると、細菌数のみ減少し、カビは増えます)カビは、わずかに口腔内に存在しますので、必ずしも完全に駆除しなければならないものではありません。
問題となるのは、① カビによる不快感、② カビが症状を発症するまで増えてしまった背景 (原因)、そして、③ カビの存在を知らずに行う誤った対処法です。背景には、膠原病やHIV感染など大きな全身疾患が隠れている可能性があります。また、誤った対処法として、抗菌薬内服、及び、口内炎用軟膏の塗布などがあげられます (口内炎用軟膏にはステロイドが含有されていることが多く、症状が悪化します)。
おそらくご自身で判断・対処することは困難です。前述した症状がある方はお気軽にご相談ください。診断はもちろんのこと、口腔カンジダ症が発症した背景の特定や、徹底した駆除、そして今後再発しにくいよう指導も行います。
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2025年10月22日
歯を失ったとき、どんな治療法があるの?
むし歯、歯周病、ケガなどで歯を失ってしまうことは、誰にでも起こり得ることです。そのままにしておくと「うまく噛めない」「発音がしにくい」だけでなく、残っている歯 (残存歯) にも悪影響を及ぼすことがあります。具体的には、残存歯が傾斜・挺出など思わぬ方向に移動することで咬合状態が崩壊したり、咀嚼力を担う歯の本数が減ることで、残存歯へ強い負担がかかったりします。 そこで、欠損した歯を補う主な手段として、入れ歯・ブリッジ・インプラント という3つの治療法があげられます。それぞれについて簡単に紹介していきましょう。

①入れ歯(義歯)
取り外しができる人工物で、失った歯の分の負担を、残存歯と歯茎の粘膜で負担します。
メリット:すべての症例 (何本歯を失っても) で保険が適応され、気軽に始めやすい治療法です。また、残存歯への負担が比較的軽いことが大きなメリットです。
注意点:噛む力は弱く、強い違和感を感じたり外れやすいことがあります。また、部分入れ歯では金属のバネが見えて気にされる方もいます。

②ブリッジ
失った歯の周囲の歯を支え(支台歯)にして、橋のように人工歯を固定する方法です。
メリット:固定式なので外れる心配が少なく、噛み心地もご自身の歯に近いです。また、保険適応です。
注意点:ブリッジ作製のため、周囲の歯を数本削らなければならないこと、失った歯が担うべき咬合圧を完全に支台歯に支えてもらうため、残存歯への負担が最も大きい治療法です。また、お掃除が難しく、むし歯や歯周病のリスクも少し高まります。失った歯の本数及び部位によっては保険適応外であり、また、作製不可能です。

③インプラント
顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を取りつける方法です。
メリット:最大のメリットは、残存歯への負担がゼロであり、ご自身の歯のような自然な見た目と噛む力を回復できます。また、顎の骨が痩せるのを防ぐ効果も期待でき、様々な症例に応用できます。
注意点:自由診療となるためブリッジや義歯と比較すると費用がかかります。また、手術が必要です (日帰りの局所麻酔下での処置)。
当院ではインプラント治療にも力を入れておりますが、無理にインプラントを勧めることはございません。義歯やブリッジなど他の治療法とあわせて提案させていただいております。
またその中で、インプラント治療を少しでもご検討される方には、 当院の院長 (日本口腔インプラント学会専門医) が綿密な診察・診断を行ったうえで、ご予算に合わせて最も患者様に適した治療計画を立案いたします。インプラント治療においては、無料相談を随時受け付けておりますので気軽にご相談ください!
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2025年7月31日
口元・顔の輪郭・顎のラインが気になる方・必読
非常に優秀な矯正科医が、当院に勤務してくれることになりましたので報告します。
矯正治療をご検討のみなさん、矯正治療に何を求めていますか。
・物がよくかめない。
・歯並びが悪くて、虫歯・歯周病になるのが怖い。
理由はいろいろありますが、最も矯正治療に求めるもの、それは「美しくなりたい」ではないでしょうか。矯正治療をご検討される方は、少なからず「自分が美しくなること」にご興味があると思います。
矯正治療をご検討されている方へ
矯正治療には、
① ワイヤーやマウスピースを使用し、歯並びのみを改善する矯正治療 (自費診療) と
② ①のみならず、顎の手術を伴う矯正治療 (保険適応) が存在すること
をご存じですか。
①は一般的な矯正治療であり、②は、「顎変形症」に対する矯正治療です。
顎変形症は、歯並びだけではなく、歯を支える顎の骨にも問題があり、一般的な矯正治療では決して満足する結果は得られません。「受け口 (しゃくれている)」 、「皿状顔貌」、「バードフェイス」といえばイメージしやすいかもしれません。自身の「口元」のみならず「横顔・顎のライン」、「正面から見た顔の対称性」などに悩みを抱えている患者様は、顎変形症の可能性があります。気になる方は、当院の無料矯正相談をお気軽にご利用ください。
私は歯科大学で、教員として学生および研修医の教育を行うとともに、その付属病院で20年ほど口腔外科医として診療に従事してきました。癌をはじめとする様々な疾患と向き合ってきましたが、最も関与した疾患が顎変形症です。顎変形症は、矯正科医と口腔外科医が連携して、はじめて診断・治療が成立する疾患です。当院で矯正治療を担当する矯正科医は、私が大学病院で働いている間、顎変形症患者に対する矯正治療を共に行ってきた経験豊富な矯正科パートナーの1人です。
当院が矯正治療に掲げるコンセプト
金額もさることながら、矯正治療で完成した歯並びは一生ものです。「仕上がりが今一つ」、「見た目は良いがよくかめない」、「これがマウスピース矯正の限界」などという話はあり得ません。矯正治療を失敗しないためにはどうすればよいのか。我々、歯科医療従事者側の視点では、ワイヤーやブラケットの色、装置の設置位置、マウスピース矯正など、これらの内容は、矯正治療において成功と失敗を分ける重要な項目ではありません (当然これらの内容は、すべてご希望に沿って対応いたします)。 矯正治療を失敗しないための重要なポイント、それは術前診断です。
ご来院された患者様が、前述した①、②どちらの症例なのか、この選択を間違えると取り返しがつきません。当院は、画一的な治療ではなく、それぞれの患者様の「歯並び」・「歯の大きさ」・「悪習癖の存在の有無」・「軟組織とのバランス (巨舌症など)」・「骨格」・「成長過程」・「かみ合わせに影響を及ぼす全身疾患」など、さまざまなポイントを経験豊富な矯正科医が分析します。
小沢歯科クリニックは、ご来院いただいたすべての患者様が満足するため、最適なオーダーメイド治療を提供いたします。